続・六畳間奮闘記

男には自分の世界がある。例えるなら空をかける、ひとすじの流れ星

BEATLESS、読み終わりました!

ようやく読み終わりました。最後へと近づくにつれ、読み終わりたくないがためにペースを激落ちさせていましたが、ラスト2章分を一気に読むことで踏ん切りをつけたのです・・・。

これまでSF作品では、AI技術の発展によるディストピアを描く物語が多く作られてきました。代表的なものがターミネーターです。AIが人類に反乱を起こす、というやつですね。
それに対して、AIが発達した時代にこういう未来もあり得るのではないかと、人間とモノが共に歩む世界の可能性を示唆するのが、このbeatlessです。社会の状態としては、人間社会とAIがまじりあうことで安定しながらもまとまらない、戦後の統治下に似た状態となっています。
その中で、主人公アラトはhiEレイシアと共に、二人が歩むべき未来を模索していきます。はたして彼ら人とモノが選択する「未来」とは…それは、あなたの目で確かめてください。↓↓

長谷さんは、物語が佳境に入ると筆がのってきて文章がわかりづらくなるという、唯一の欠点があります。これは円環少女に続き、BEATLESSでも感じました。しかしそれは伝えたいことが複雑であることの裏返しであり、大体2回目を読めば、それを感じ取ることができます。そしてそのすべてを理解したとき、彼の作品は読者の脳内で完成されるのです。いわば、多大なるポテンシャルを秘めた優秀な官吏。読者次第で、一国を動かすことも出来るのです・・・要は、読者を選ぶ、ということなのですが。
まあしかし、たいていの人はこういうものかと受け入れられる程度ですので、一度手に取ってみてください。実際にAIが社会の中で使われ始め、これからますます使用目的が増えていくであろう今だからこそ、読んでほしい一冊です。

関係ないですが、僕はレイシアが好きです。紅霞が好きという方も多くいますが、やはりメインヒロインに向いてしますのはしょうがないですよね(笑) 
あそうだ。前の記事をレイシアをわずかながらも疑いの目で見ながら書いてしまいました。ごめんよーーと、いいたくなるとともに、主人公の器の広さを感じます。僕は主人公向きではありませんね(笑)

繰り返しになりますが、ホントいい本なので気が向いたら読んでみてくださいね!僕も知り合いに布教活動を始めたいと思ってますんで・・・なにぶん、語る相手がいないもので・・・