だが、タイプムーンにはまだまだ素晴らしい作品が数多くある。このまま日の光を浴びずにいるのはもったいない。そう思い今回、作品を一つ紹介することにした。その名も・・・
「魔法使いの夜」 である。
1980年代後半。華やかさと活力に満ちた時代の黄昏時。
都会に降りてきた少年は、現代に生きる二人の魔女とすれ違う。
少年はごく自然に暮らしてきて、
彼女は凛々しく胸を張って、
少女は眠るように隠れ住んで。
三者三様の星の巡り。
交わるなんてもってのほか。
何もかも違う三人の共同生活が始まるのは、あと、もうちょっと先の話ーーー
時系列的にはタイプムーン作品中最古の物語となっており、題名通り、第五魔法ー通称;青の魔法を巡る物語だ。本作の見どころとしては、そのストーリーは言わずもがな、ゲームの演出、空気をも感じさせるような背景美術、澤野弘之さんたちが手掛ける作品世界へと誘う音楽の数々・・・と、あげるとキリがないが、すべてが高いレベルで調和しており、サウンドノベルの到達点と言っても過言ではないだろう。キャラクターに声を当てていないことも、作品のすばらしさを引き上げている一つの要素である。どことなく懐かしさを感じさせる世界で繰り広げられる、主人公たちの日常と戦い。それらを素晴らしい音楽と美術演出により、より繊細に、より大胆に表現している。
本作も人の’成長’というよりは、その’あり方’に焦点を当てた作品で、クリア後にはおそらく登場人物の一人一人に愛着を持ってしまっていることだろう。エンディングには、supresellの、「こんな星が瞬く夜に」が使われており・・・・うん、俺は満足だ。
さて、ここまで読んでくれた諸君はきっと魔法使いの夜がやりたくてやりたくてたまらなくなっていることだろう。対応機種はPCのみで、パッチを当てることでWindows10にも対応している。何なら俺が使ったパッチを提供してやってもいい。まあ、とりあえずは↓↓へ!
http://www.typemoon.com/products/mahoyo/ 体験版もあるよ!!