続・六畳間奮闘記

男には自分の世界がある。例えるなら空をかける、ひとすじの流れ星

スカイツリーへの追想


 この間、東京スカイツリーを見てきた。鉄骨が規則正しい配置で美しい耐震フォルムをなしている。まるで、達人の鍛え上げられた鋼の肉体のよう⋯美しい。

 天にも届かんとするその威容は、地上634mという驚きの高さ。もはやどのようにしてそこまで塔を積み上げていったのかもわからない。クレーンでやったのか、にしても先端部はどうしたのか、ヘリとか使ったんじゃないのかと、わくわくが止まらない。

 ・・・それはさながら、現代のバベルの塔。人は古来より天を目指して歩みを進めてきた。旧約聖書にあるバベルも、人が天に届かんとして作り上げた神への挑戦である。しかし、神の怒りを買ってしまったこの塔は、あえなく崩されてしまったという。ではこの「現代のバベル」、東京スカイツリーは?

 ーー残念ながら、今回も天に至ることはできなかったようだ。塔は完成したが頂は遥か高く、遠い。崩れることはなかったが、現代の技術の粋を尽くした此度の挑戦も、あえなく資金面での天井が先に来てしまったようである。届きそうで届かない、見果てぬ空に託した想い・・・だがしかし、電波は届いた(`・ω・´)b